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パートナートーク

PARTNER TALK Vol.03

株式会社LIFULL
地方創生推進部 星 久美子

株式会社LIFULL Senior
「みんなの遺品整理」 佐藤 翼

不動産ポータルサイトLIFULL HOME'S等を運営する株式会社LIFULLの星さんにお話をお伺いいたします。星さんはLIFULLの地方創生推進部に所属し、サステナブルな地域づくりを目指し、空き家の活用を通じて人の循環につなげるため、全国の空き家を有効活用できる仕組みづくりを地域と共に行なうべく全国を飛び回っていらっしゃいます。

-田鹿 ミリーグコミッショナー(以下、田鹿コミショー)まずは、移住ドラフト会議のスポンサーやりませんか?と言われた時の率直な感想はいかがでしょうか?

-星久美子さん(以下星さん)率直に言うと、形式に囚われない、面白いプロジェクトだと思いました。私は地域情報の発信がしたくて当時地域コミュニティサイトを立ち上げたLIFULLに入社したのですが、地域と都会の橋渡しの現場に携わりたいと一度会社を飛び出し、NPO法人ふるさと回帰支援センター※1に転職しました。その頃から移住政策に関わってきたのですが、多くの地域が移住者を求め、移住セミナーなどを開催し、移住の受入施策に力を入れているなか、初年度の移住ドラフトの企画を知った当時は、地域が移住者を指名するという発想には非常にびっくりしました(笑)。

-田鹿コミショーそ、そうですよね、なんかすみません!

-星さんただ、こういう型破りなプロジェクトが鹿児島から生まれたのも意外ではありませんでした。鹿児島は歴史と自然環境に根付いた堂々とした安定感、地域に誇りを持ってプロジェクトを作っていく信念や揺るがなさを感じますし、宮崎はおおらかで温かく、よそ者を受け入れる開放性と自らを変化させていくことができる柔軟性を兼ね備えている印象でした。その両県だからこそタッグを組んで今回のような型破りなプロジェクトを立ち上げられたのだと思いました。ふるさと回帰支援センターにいた頃も、当時は都市部からアクセスの良いエリアが一般的には人気でしたが、「遠い」からこそこんな地域にしたい、こんな人に来てほしいという思いと発想で、鹿児島県、宮崎県は新しい企画をどんどん出していらっしゃいました。そして、欲しい人材を確実にスカウトされていたように思っています。

-田鹿コミショーなるほど、同じ南九州でも鹿児島県と宮崎県は風土が違いながらも新しい挑戦をする雰囲気だったんですね!

-星さんそうですね。そして、両地域とも挑戦者を受け入れていく土壌があると感じていました。

-田鹿コミショー今回、そんな中でスポンサーとなってくださった理由を教えてください。

-星さん田鹿さんから移住ドラフト会議のお話を聞いた時、メンバーの方や参画する地域の民間団体の方がまずは自分たちで楽しんで納得のいく企画にしようと、いきいきとお話されていたことが印象的でした。LIFULLは日南市と空き家活用を通じた地域活性連携協定を結ばせていただいていますが、参加する各エリアの民間団体のお話もいろいろ伺っておりました。自分たちが自信を持って楽しみながらも、しっかりとコミットして挑戦しようとしている皆さんとだからこそ、一緒に挑戦したいと思いました!どんないい企画でも、やらされ仕事感が出てしまうとあまりうまくいかないこともありますし、それが相手に伝わってしまうこともあります。今回の企画は、当事者の皆さんが心底楽しんでいることが伝わって来ました。LIFULLも今は大きな会社になりましたが、ベンチャーからスタートしています。今も、新規事業提案の制度などを通じて、こんなことをやりたい!と手を挙げる社員も多く、同じ価値観を共有しながらこのプロジェクトを盛り上げていけると思えました。

-田鹿コミショー星さんからご紹介があった通り、日南市とLIFULLは空き家活用を通じた地域活性連携協定を結びました。協定の目玉であるのが「空き家の片付け」です。空き家が放置される要因として最も多く挙げられるのが「物置としての使用」です。空き家の片付けの担い手の育成や新たな空き家情報の掘り起こしに向けて、今回、空き家の片付けなども行う遺品整理事業者を探せる「みんなの遺品整理」と連携するべく、株式会社LIFULL Seniorの佐藤さん(写真右)にも日南にお越しいただきました。当初予定にはなかったのですが、佐藤さんにも聞いてみましょう!今回初めて日南市にお越しとのことですが、印象はいかがでしょうか?

-佐藤さん九州と聞くとのんびりした印象がありましたが、日南市役所の人たちと話をしてみてだいぶ印象が代わりました。物事を進める推進力がある職員の方が多く、東京と比べても力強さを感じました。外部の力をうまく巻き込みながらプロジェクトを一緒に進めていくやり方やスピード感にも刺激を受けました。

-田鹿コミショーなんか、褒めていただいてありがとうございます!盛り盛りの記事にします!

-星さん、佐藤さん失笑

-田鹿コミショー最後に、LIFULLさんが取り組む地方創生事業について教えてください。

-星さん日本には820万戸の空き家があると言われています。このうち、LIFULL HOME'Sで掲載している、一般流通している空き家は約500万戸です。それ以外の約320万戸は「その他空き家」と呼ばれ、なかなか市場に出てきません。裏を返せば、それだけポテンシャルがあるということ。それらの空き家がマーケットに出てくることで、新しいライフスタイル、新しい人の循環が生み出されると考えています。そこで、私たちは国土交通省のモデル事業を通じて全国それぞれの自治体で空き家バンクに登録されている情報を横断して検索できる「LIFULL HOME'S空き家バンク」を構築し、情報を求めるユーザーに届ける取り組みをしています。現在、487自治体が参画し、約3,500件の物件情報が掲載されています。
新築物件とは違い、空き家には人の思い出・生活・地域の文化が詰まっているものが多数あります。空き家情報を掲載すると言っても、ただの物件情報を羅列するのではなく、地域の暮らし・文化などに共感してくださるような人に空き家情報が繋がっていけるように、今後は物件のストーリーを大切にした掘り起こし・掲載の啓蒙を地域に働きかけていきたいと考えています。
また、空き家が放置される原因は、家財道具の片付けだけでありません。価値がない、活用の仕方がわからないというケースもあります。移住体験談のようなコンテンツは今増えていますが、空き家の所有者目線で、こんなふうに空き家が使えるんだ、と知ってもらえるようなコンテンツも作りたいと、「LIFULL HOME'S空き家バンク」の中に「みんなの空き家!活用Collection」という記事サイトも作りました。そのほかにも、オーナーの不安や悩みに寄り添うセミナーなどを開催し、移住したい人・空き家を使って何かチャレンジしたい人と、思い出の詰まった大切な空き家を次の時代に繋ぎたい・地域のために活用したいと思う所有者の方をマッチングしていくサポートをしていきます。
これからは空き家を活用して事業を行う起業家が生まれたり、外国人観光客の憧れのゲストハウスに生まれ変わって新たな交流人口を呼び込んだり、色々な活用方法が想定されるので、地域の未来に対する空き家の介在価値は小さくないと思います。
地方創生事業はLIFULLとして取り組み始めて間もない事業ではありますが、日本全体で空き家が増加し続けることは明らかであり、確実に社会に必要とされる分野の事業だと考えています。事例がまだ少ないですが、ともに挑戦をしていただける自治体、地域の担い手のみなさんがいらっしゃれば、ぜひ連携していきたいと考えています!

編集後記

不動産ポータルサイトのLIFULLさんがこれほどまで地方の空き家問題に熱く取り組んでいただいていることを初めて知りました!今後は空き家活用や空き家活用を推進する担い手のマッチング支援や、様々な資金調達支援なども行なっていくという壮大なビジョンも聞けました。移住ドラフト会議で立候補される選手の皆さんのような行動力ある面白い人と出会うことで、お互いに相乗効果が生まれそうだな、と感じました。

※1 ふるさと回帰に関するパンフレットや資料を常設し、地方暮らしを希望する方に、より具体的な地方の情報を提供するとともに、各種ご相談ができる施設。